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◇◆◇ 鈴木正次特許事務所 メールマガジン ◇◆◇
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2024年6月1日号
本号のコンテンツ
☆知財講座☆
■弁理士が教える特許実務Q&A■
(78)補償金請求権(特許法第65条)
☆ニューストピックス☆
■AIを発明者とした出願を認めず(東京地裁)
■「特許出願非公開制度」と「外国出願禁止の事前確認」
■「セキュリティ・クリアランス」法が成立
■全固体電池分野、日本が強み(特許出願技術動向調査)
■音楽著作権料の徴収額が過去最高(JASRAC)
■「知財・無形資産の投資・活用ガイドブック」発行(特許庁)
■2023年度知的財産権制度説明会(実務者向け)を動画配信
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特許庁は知財・無形資産の投資・活用、および適切な情報開示に向けて取り組むべき事項をまとめたガイドブック「知財経営への招待〜知財・無形資産の投資・活用ガイドブック〜」を公開しました。
このガイドブックは、知財・無形資産の投資・活用などについて、企業が抱える等身大の悩みや課題に対する実践的な取組方法を紹介しています。
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┃知┃財┃基┃礎┃講┃座┃
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■弁理士が教える特許実務Q&A■
(78)補償金請求権(特許法第65条)
【質問】
当社の特許出願の内容が特許庁から「特許出願公開公報」として公表され、特許庁のウェブサイト(J-Plat Pat)にもアップされました。これによって当社の特許出願の内容が同業他社に知られることになりました。同業他社が当社の特許出願の内容を知って、当社の発明内容を実施するようになってしまった場合、当社は、特許権が成立するまで何もできないのでしょうか?
【回答】
特許出願から18カ月が経過した後に特許庁から行われる特許出願公開は、特許出願の内容を一般公衆に知らせるもので、第三者はその内容を実施することが可能になります。特許出願公開が行われた特許出願に係る発明内容を第三者に実施されたことによる特許出願人の損失を?補する目的で補償金請求権という出願公開の場合の仮保護が特許出願人に認められています。補償金請求権の内容を工業所有権法逐条解説(編集:特許庁総務部総務課制度審議室、発行:一般社団法人発明推進協会)の記載を参照して紹介します。
https://www.jpo.go.jp/system/laws/rule/kaisetu/kogyoshoyu/chikujokaisetsu22.html
<補償金請求権の内容(特許法第65条第1項>
特許出願人は、出願公開された特許出願に係る発明の内容を記載した書面を提示して警告をした後、警告を受けた者が、当該特許出願について特許権が成立するまでの間に、業としてその発明を実施している場合に、警告を受けた者に対して、その発明が特許されていたとした場合の実施料相当額の補償金の支払を請求できます。
警告を受け取った者が、警告書で指摘されている特許出願に係る発明が特許になった場合に、その特許権に対して有効に対抗できる地位、例えば、先使用権者(特許法第79条)などであるときは、補償金を支払う義務を負わないことになっています。
しかし、そうでない場合、警告を受けた者は、警告を受けて実施している発明が、警告書で指摘を受けた特許出願に係る発明と無関係に発明した自己の発明であるときであっても補償金を支払わねばなりません。
<警告を行うことが必須>
上述したような警告を行うことが補償金請求権を発生させるために必須になっています。特許庁は、現在、年間30万件程度の特許出願を受け付けており、原則として、すべての特許出願が18カ月経過後に出願公開されます。特許出願公開公報が発行された後、最終的に特許成立するのは、技術分野によりますが、60%程度ですから、発行された特許出願公開公報の全てを読むよう第三者に義務付けるのは適当ではありません。
そこで、出願公開公報に掲載されたというだけでは、第三者がその特許出願に係る発明であることを知っているものとは推定されないことになります。
このため、特許出願人は、補償金を請求するためには、原則として、第三者に対し出願公開時の特許請求の範囲に記載されている発明の内容を提示して警告しておく必要があります。
警告をしなくても、実施者が出願公開に係る発明であることを知って業として実施していた場合は補償金を請求できますが、この場合、知っていたことの立証は特許出願人が行わなければなりません。
なお、具体的に特定の相手方に対して行った警告であることが要求されます。発明の内容を業界紙等に掲載して行う「警告」は、相手方が特定されていないので、補償金請求権を発生させるための警告になりません。
新規性、進歩性などの実体的要件について審査を受けることなしに権利が付与される現状の無審査登録制度下の実用新案権では、実用新案権者は、まず、特許庁に実用新案技術評価書の作成を請求し、特許庁審査官が作成した鑑定的評価である実用新案技術評価書を提示して警告した後でなければ、実用新案権侵害者に対して権利行使できません(実用新案法第29条の2 実用新案技術評価書の提示)。
また、実用新案権者が侵害者に対して権利行使や、警告を行った場合において、実用新案登録を無効にすべき旨の審決が確定したときは、実用新案権者は、無過失であることを立証できない限り、その権利行使又は警告により相手方に与えた損害を賠償する責めに任ずる、無過失賠償責任を負うことになっています(実用新案法第29条の3実用新案権者等の責任)。
この点、特許出願における補償金請求権の警告書は、特許庁の審査を受ける前であっても届けることができます。また、警告書送付後、特許庁で審査を受けて特許権成立しないことになる場合であっても、上述した実用新案法におけるような措置を受けることはありません。
<権利行使できるのは特許権成立後>
補償金請求権を行使して、警告書受領後の特許権成立までの期間における、警告書受領者の実施行為に対して、実施料相当額の支払いを請求できるのは、特許権が成立した後です。
出願公開された特許出願には、将来、拒絶をすべき旨の査定が下されるものが含まれています。また、出願公開時点の特許請求の範囲の記載では、このままで特許権が成立した場合には、特許権侵害の問題が発生すると考えられていたが、特許庁での審査の過程で特許権の効力が及ぶ範囲を狭める補正が行われたため、警告書を受けた者が実施行為を継続していても、特許権侵害という問題は生じなくなった、ということも起こり得ます。
このように不安定な段階で補償金請求権の行使を認めると、後に拒絶査定がされた場合などに利害関係の調整が煩雑になります。
そこで、補償金請求権を行使できるのは、審査が終了して特許権が成立した後でなければならないことになっています(特許法第65条第2項)。
<補償金請求権の消滅>
補償金請求権は、警告書で指摘された特許出願について最終的に特許権が成立した場合以外は、初めから存在しなかったものとみなされます(特許法第65条第5項)。
特許出願の拒絶査定が確定した時はもちろん、警告書送付後に、特許出願人が、自発的に、特許出願を放棄、取り下げした場合でも、補償金請求権は、初めから存在しなかったものとみなされます。また、特許権が成立した後に特許庁から発行された特許掲載公報に対して6カ月以内に特許異議申立が提出され、特許庁での審理の結果、特許取消決定が下されて、それが確定した場合も、補償金請求権は、初めから存在しなかったものとみなされます。
<補償金請求権と特許権は同時に行使できる>
補償金請求権は、出願公開が行われて警告書を受領した時から、特許権成立までの間における実施行為に対して生ずるもので、特許権成立後の実施には、何ら関係ありません。
そこで、補償金請求権を行使すると同時に、特許権を行使できます(特許法第65条第4項)。
例えば、「特許出願に係る発明がカラーテレビの受像機についてのものである場合に、ある喫茶店でその受像機を使用しているときは、特許出願人は、その喫茶店の営業者に対し、出願公開から特許権の設定の登録までの間のその受像機の使用に対しては補償金の支払を請求できるし、特許権の設定の登録後の使用に対しては差止めや損害賠償を請求できる。同様に、出願公開中にメーカーが補償金を支払って製造した機械を買い受けて特許後にその機械を業として使用している者も、当該特許権に基づく差止請求等を免れることはできない。」ことが工業所有権法逐条解説に紹介されています。
<警告書を受け取った者の対応>
「出願公開中の第三者の実施行為は、不法行為となるものではない」と、工業所有権法逐条解説で説明されているように、特許出願人から補償金請求権の警告書を受け取った者が、警告書受領後も実施行為を継続するのは、民法上の不法行為ではありません。
警告書で指摘を受けた特許出願がその後の審査で拒絶される等によって補償金請求権が初めから存在しなかったものとなること等が起こり得ることが考慮されているものと思われます。
そこで、補償金請求権の発生を告知する警告書を受け取った場合であっても、実施行為を慌てて中止する必要はありません。専門家である弁理士に相談の上、警告書に係る特許出願の審査動向をウォッチングする、必要があるならば、「この特許出願で特許請求している発明は、特許出願前に公知であった技術により新規性・進歩性欠如で拒絶されるべきである。」とする情報提供(刊行物提出)を行う等の対応が可能です。
<警告書送付後の対応>
一方、警告書を送付した特許出願人は、特許権が成立しなければ補償金請求権を行使できませんし、特許権成立後の実施行為を特許権侵害であるとして排除できません。
そこで、専門家である弁理士に相談の上、警告書送付に係る特許出願について早急に審査請求して特許庁の審査を受ける状態にし、また、必要があれば早期審査や優先審査を特許庁に請求することになります。
また、特許庁での審査の過程で特許請求の範囲を補正した場合には、補正後の発明の内容を記載した書面を提示して、改めて、警告を行う必要が生じることがあります。どのようにすべきか、専門家である弁理士に十分に相談することをお勧めします。
<次号のご案内>
次回は特許出願後に補正(すなわち、出願内容の補充・訂正)を行う場合に禁止されている、新規事項を追加する補正とはどのようなものであるかについて説明します。
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■ニューストピックス■
●AIを発明者とした出願を認めず(東京地裁)
人工知能(AI)を発明者とする新技術が特許として認められるかどうかが争点となった訴訟で、東京地裁は、「発明者は人間に限られる」として、米国籍の出願者の請求を棄却する判決を言い渡しました。
一方で、現行法の制定時にAIの発達が想定されていなかったとして、国民的議論で新たな制度設計をすることが相当だと言及しました。
https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/981/092981_hanrei.pdf
出願者はAIが自律的に発明した装置について、発明者の氏名を「ダバス、本発明を自律的に発明した人工知能」と記載して2020年に特許出願。特許庁は、「発明者は人間に限られる」として、自然人の氏名を記載するよう補正を命じましたが、補正に応じなかったため、出願を却下しました。原告はこの処分の取り消しを求めて訴えを起こしていました。
地裁判決では「発明は人間の創造的活動により生み出されるものと定義される」と指摘、「特許庁の出願の却下処分は適法であり、AIを発明者とする出願は現行法上認められない」としました。
一方、現行法の解釈では「AIがもたらす社会経済構造の変化を踏まえた的確な結論を導き得ない」と指摘したうえで、「立法論として検討を行い、できるだけ速やかに結論を得ることが期待されている」として、国会での議論を促しました。
●「特許出願非公開制度」と「外国出願禁止の事前確認」
令和6年5月1日から、経済安全保障推進法(以下、「法」といいます。)に基づいて、特許出願非公開制度(以下、「本制度」といいます。)が開始されています。
特許庁ウェブサイト「特許出願非公開制度について」に掲載されている内容を紹介します。
https://www.jpo.go.jp/system/patent/shutugan/hikokai/index.html
本制度は、特許出願の明細書等に、公にすることにより外部から行われる行為によって国家及び国民の安全を損なう事態を生ずるおそれが大きい発明が記載されていた場合には、「保全指定」という手続により、出願公開、特許査定及び拒絶査定といった特許手続を留保するものです。
特許出願を非公開にするかどうか(すなわち、保全指定をするか否か)の審査は、特許庁による第一次審査と内閣府による保全審査(第二次審査)の二段階に分けて行われます。
■第一次審査(法第66条)
特許庁が行う第一次審査では、特許出願の中から、国際特許分類等に基づいて特定技術分野に属する発明が記載されている出願を選別し、内閣総理大臣(内閣府)に出願書類を送付します(法第66条第1項)。
内閣府では、特許庁から送付された特許出願についてのみ、当該特許出願に係る明細書等に記載された発明について、発明に係る情報の保全をすることが適当と認められるかどうかについての「保全審査」(第二次審査)を行います。
すなわち、特許庁が行う第一次審査で内閣府に送付されないことになった特許出願については保全審査が行われないので、保全指定を受けることはありません。
上記の「特定技術分野」は、公にすることにより外部から行われる行為によって国家及び国民の安全を損なう事態を生ずるおそれが大きい発明が含まれ得る技術の分野で、国際特許分類(IPC)を用いて政令で定められています。また、特定技術分野として定めた国際特許分類のうち、保全指定をした場合に産業の発達に及ぼす影響が大きいと認められる技術の分野については、「付加要件により技術分野以外の角度からの絞り込みが行われる」とされています。
特定技術分野及び付加要件の具体的範囲・内容は、内閣府のホームページで公開されています。
https://www.cao.go.jp/keizai_anzen_hosho/doc/tokutei_gijutsu_bunya.pdf
第一次審査の結果、保全審査に付すことになる場合、出願の日から3か月以内に、特許庁長官から出願人(代理人がいる場合は代理人)宛に書留郵便で通知が発せられます。
この通知が来なければ保全審査に付されなかったことが分かります。
なお、保全審査に付されなかった旨を特許庁からの通知で知りたい場合には、法第66条第10項に基づいて不送付通知申出書を提出することができるようになっています。
第一次審査は、特許法に基づく特許審査の手続、すなわち、出願審査の請求が行われた場合に新規性や進歩性等の特許要件を判断するための手続とは異なるものです。
そこで、第一次審査と特許法に基づく特許審査の手続は並行して行われます。第一次審査や保全審査の結果が出る前に、従来のように、特許出願の審査請求を行い、拒絶理由通知を受けたならば、指定された期間内に意見書・手続補正書を提出して審査官に再考を求める手続を進めることが可能です。
なお、内閣府が行う保全審査(第二次審査)については、内閣府ウェブサイトに掲載されている「経済安全保障推進法の特許出願の非公開に関する制度のQ&A」をご参照ください。
https://www.cao.go.jp/keizai_anzen_hosho/doc/patent_qa.pdf
■外国出願禁止の事前確認■
日本に出願された発明を保全指定して非公開となった場合でも、同じ発明が外国で出願されて公開されてしまっては、保全指定した意味がなくなってしまいます。
そこで、本制度開始後は、日本国内でした発明で公になっていないもののうち、日本に特許出願すれば保全審査に付されることになる発明は、原則として、外国出願(特許協力条約に基づく国際出願、すなわちPCT出願も含まれます。)よりも先に日本に特許出願(第一国出願)しなければならないとされています(法第78条第1項本文)。
ところが、日本に特許出願したときに保全審査に付されることになるかどうか不明な発明について、日本への特許出願が行われずに、最初から、直接、外国出願されることが起こり得ます。そこで、外国出願禁止の対象となるか、事前に、特許庁長官に確認を求める制度(外国出願禁止の事前確認)が新設されました。
特定技術分野に属しないことが明らかな発明等、明らかに外国出願禁止の対象とならない発明は、従前どおり、日本へ特許出願せずに外国出願が可能ですが、判断に迷う場合、新設された、外国出願禁止の事前確認(日本へ特許出願せずに外国出願禁止の対象であるか否かを事前確認できる制度)を利用できることになりました(法第79条第1項)。
なお、日本へ特許出願(第一国出願)を行って、保全指定を受けなければ、従来通り、日本特許出願(第一国出願)に基づくパリ条約の優先権を主張して、外国出願(PCT出願を含む)を行うことが可能です。
一方、外国出願禁止の事前確認制度を利用して「外国出願禁止」となった場合には、原則として、外国出願が禁止されてしまいます。
そこで、日本へ特許出願(第一国出願)を行って、保全指定を受けないことを確認できてから、日本特許出願(第一国出願)に基づくパリ条約の優先権を主張して、外国出願に進む方が、「外国出願禁止の事前確認を利用する場合に比べてより幅広い発明について、外国出願禁止の対象から外れることになる」と説明されています。
●「セキュリティ・クリアランス」法が成立
国の安全保障上、重要な機密情報へのアクセスを国が信頼性を確認した人に限定する「セキュリティー・クリアランス(適性評価)」制度を創設する新法が参議院本会議で可決し、成立しました。公布から1年以内に施行されます。
https://www.cas.go.jp/jp/houdou/pdf/20240227_siryou.pdf
「セキュリティー・クリアランス(Security Clearance)」とは、秘密にすべき情報を扱う人に対して、その適格性を確認することです。今回成立した「セキュリティー・クリアランス法」(重要経済安保情報保護・活用法)は、情報が漏えいすると日本の安全保障に支障が生じるおそれがあるものを「重要経済安保情報」に指定し、これらの情報へのアクセスを民間企業の従業員も含め、国が信頼性を確認した人に限定するものです。対象者は、本人の同意を得たうえで、犯罪歴や海外渡航歴、家族の国籍などが調査されます。
重要経済安保情報には、防衛や外交、基幹インフラなど直接的に安全保障に関わる情報をはじめ、人工知能(AI)や量子技術など軍事転用が可能な先端技術情報など、経済安全保障全般に関する情報も指定対象となります。
●全固体電池分野、日本が強み(特許出願技術動向調査)
特許庁は、令和5年度分野別特許出願技術動向調査の結果を発表しました。同調査は、今後、市場創出・拡大が見込まれる最先端の技術テーマを毎年選定しているもので、今回は「全固体電池」「量子計算機関連技術」「パッシブZEH・ZEB」「ドローン」「ヘルスケアインフォマティクス」の技術動向について調査しました。
https://www.jpo.go.jp/resources/report/gidou-houkoku/tokkyo/2023theme.html
このうち、全固体電池についてみると、2013年から2021年までの国際展開発明件数(複数の国・地域へ出願された発明、欧州特許庁へ出願された発明又は特許協力条約に基づく国際出願(PCT出願)された発明数の比率)は、日本国籍が48.6%で首位となっており、次いで韓国籍が17.6%、米国籍が12.9%、欧州籍が11.9%、中国籍が5.8%、台湾籍が1.2%、カナダ籍が1.0%と続いていることがわかりました。
また、出願人別の国際展開発明件数ランキングでは、1位のパナソニック、2位のトヨタ自動車をはじめ、上位20者中14者が日本国籍出願人であり、全体として日本が強みを有していることが分かりました。
技術区分別にみると、「固体電解質材料の主な材料」における「硫化物系」の出願件数は、日本からの出願が最も多く、日本に優位性があるといえます。この技術区分は近年、中国をはじめとする各国・地域の出願が増加しています。全固体電池における日本の優位性を保つためには、全固体電池の主力用途であるEV向けの「硫化物系」について今後も持続的な研究開発が必要であると考えられると報告されています。
●音楽著作権料の徴収額が過去最高(JASRAC)
作詞・作曲家に代わって音楽著作権料を徴収する日本音楽著作権協会(JASRAC)は、2023年度の音楽使用料の徴収額と分配額がいずれも過去最高になったと発表しました。徴収額は約1371億6729万円(前年度比106.3%)、分配額は約1351億2644万円(前年度比107.5%)でした。
https://www.jasrac.or.jp/aboutus/public/pdf/press-2024.pdf
徴収額は2022年度から約81億4000万円増加。「インタラクティブ配信」(音楽のサブスクリプションなど)が約487億円(前年度比9.1%増)、演奏等(ライブ・コンサートなど)が約237億円(前年度比13.8%増)と好調でした。
音楽の違法利用に対する法的措置をみると、刑事1件(告訴1件)、民事1310件(仮処分3件、民事調停1282件、支払督促13件、その他12件)で、2022年度よりも計58件増加しました。
●「知財経営への招待〜知財・無形資産の投資・活用ガイドブック」を公開(特許庁)
特許庁は、知財・無形資産の投資・活用及びその情報開示について、企業が抱える等身大の悩みや課題に対する実践的な取組方法をまとめた「知財経営への招待〜知財・無形資産の投資・活用ガイドブック〜」を公開しました。
https://www.jpo.go.jp/support/example/chizai-mukei-toushi-katsuyou-guide/
知財・無形資産の投資・活用を実践するにあたっては、自社の強みについて社内メンバー間で共通認識化することが必要不可欠ですが、そもそも自社の強みを把握できていないか、把握できていたとしても認識が異なる点がボトルネックになっているケースがあります。
ガイドブックでは、このようなボトルネックを解消し、知財・無形資産の投資・活用を推進するためのポイント、それを機能させるための知財部門の役割及び知財・無形資産の投資・活用に係る情報開示の重要性や方法論について、具体的な事例とともに紹介しています。
ガイドブックでは、知財・無形資産の投資・活用における課題を解決し、機能させるためのポイントとして、「知財・無形資産の投資・活用3ステップ」(@強みの掘り下げ・把握、A将来像と強みのひも付け、B知財・無形資産の投資・活用戦略の検討・実践)を提示しています。
また、知財・無形資産の投資・活用を推進するにあたって、自社の現状を把握するためのチェックリストなども掲載しています。
●2023年度知的財産権制度説明会(実務者向け)を動画配信
特許庁は、知的財産権の業務に携わっている実務者の方を対象に、「2023年度知的財産権制度説明会(実務者向け)」を動画配信します。
https://mm-enquete-cnt.meti.go.jp/mail/u/l?p=FXR5sWwBvE9UVFVQY
説明会では、特許・意匠・商標の審査基準やその運用、審判制度の運用、国際出願の手続等、専門性の高い内容について、講義をeラーニングでわかりやすく解説します。
独立行政法人工業所有権情報・研修館「INPIT」の知的財産e-ラーニングサイト「IP ePlat」にて、動画を視聴できます。(動画視聴する際には「ポップアップブロックの解除」が必要です)
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発行元 : 鈴木正次特許事務所
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